教学キャリアの意味と仕組み
教学キャリアとは?
「教学」とは中国の古典「礼記」にある「教学相長ず」に由来しています。教えることは自分が学ぶことでもある、という意味です。「教学キャリア」とはその教学の経験(=キャリア)を積んでいこうという呼びかけです。日本書写能力検定委員会(書写検)では約20余年前から教場でこの運動を続けています。
具体的にどういうことをするの?
書写検が連携している教場では、上手な子が後から来る子に手ほどきし、そのお手伝いの記録を登録しています。「教学キャリア>学校版<」はこれを小中学校の書写の時間にやることに尽きます。「書写の上手な子が先生の監督の下でクラスメートの書写を勉強するお手伝いをする」。これが仕組みの基本です。 大いなる励みとするために、教える経験をするたびに(その授業ごとに)担当の先生に記録用紙へ押印やサインをしていただければ幸いです。書写検では児童・生徒の自己申告も可としています。指導者ライセンス(注)を持っている児童生徒に関しては、その記録を書写検に登録すれば、登録単位数に基づき7段階のキャリア認定をします。
書写の上手な子の基準は?
わかりやすい基準として、書写検では、私たちが認定した指導者ライセンスを取得した小中学生を担当児童生徒として学校に推薦しています。現時点(平成19年8月)で該当者は942人います。しかし、書写授業ご担当の先生が「この子なら大丈夫」と認められた子すべてが該当者です。書写検所属の児童生徒だけを対象にしているものではありません。お習字の上手な子全員がクラスメートに教える担当者と考えています。
(注)指導者ライセンス:
書写検では、硬筆の楷書、行書、毛筆の半紙から草書まで8部門に分けて指導者ライセンスを認定しています。そのライセンスにも各級があり、学校教育部門で初歩以上のライセンスを取った小中学生を担当児童生徒として学校に推薦します。
どんなメリットがあるか
教えることが易くないことは先生方がよくご存知のとおりです。教える子はまず自分が努力しなくてはなりませんが、教え方を工夫したり、相手を思いやったりと、豊かな心を育むことにもつながると考えます。また教わる子との間にコミュニケーションと友情が生まれるのも確かです。
キャリア認定制度
キャリア認定とは?
指導者ライセンスを持っている子どもたちは授業のお手伝いの記録を書写検に登録します。学校では1時限ごとに1単位となります。「教学キャリア>学校版<」ではそのボランティア性も高く評価しているので教場より短い時間で単位を認めています。そして登録単位数ごとに七段階のキャリア認定を行います。最初は10単位以上で「キャリアJr」となります。キャリアJrは小・中学生に限って与えられます。最高ランクは2000単位以上をためると与えられる「キャリアPro」。現時点でProは6人います。 キャリア認定は、あくまで励みの目標を与えるもので努力の記録以上のものではなく、ランクが上がっても特典は基本的にありません。しかしProの6人はいずれも「教えることが自分の技量だけでなく人格向上に役立った」と話しています。
